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腸内細菌について学ぼう

アメリカの最新情報をお届けします。
消化器専門医エメラン・メイヤーの話

古来から、その土地に住む人々に合った食文化が根付いています。そして最近、特に取り沙汰される腸内細菌はそんな食文化から育まれるとも言われるようになりました。そう、私たち日本人に合った腸内細菌が棲んでいて身体を整えているのです。

そんな腸内細菌についてアメリカの最新研究は?
消化器専門医のエメラン・メイヤー氏が答える腸内細菌についての記事を5回にわたってお届けします。

「私たちの体内は幼少期にすべてプログラムされ、変更するのは難しいと考えられてきましたが、食事によって免疫に大きな影響を与えられることがわかってきました。」

UCLAで医学、生理学、精神医学を担当する教授であるドクター エメラン・メイヤーは腸内細菌とそれらの働きについて研究しています。特にどのような食事が良いか、また、腸内環境を整えると言われているプロバイオティクスサプリメントについてレクチャーしてもらいました。

Q

腸内細菌は免疫システムにどう作用しますか?

A

私たちの腸をベースとする免疫システムは、身体全体の免疫システムの40%にあたります。そこには、免疫細胞からわずか数ミクロンのところに数兆もの細菌が存在し、細菌が生成する粘液の薄い層のみによって隔てられています。これらの細菌と免疫細胞の相互作用は、幼少期より免疫システムが身体に良いもの・悪いものを学習するのに大きな役割を担います。命に迫るような危険はないけれど、免疫細胞と触れ合った際に、風邪や下痢を引き起こす細菌があります。免疫細胞はこれらの経験から学習し、良性の菌であるかどうかによって反応を調節します。

研究者たちは、生まれて数年の間の、腸をベースとする免疫システムの低下と過剰反応につながるメカニズムを調べました。この生まれてから数年の間の腸内細菌の発達が、この問題において重要な役割を果たしていることが明らかになりました。このようなメカニズムの一つは、幼少期に生育環境の中で晒される細菌(土、ペット、家畜類など)が関連しています。良性の細菌に触れる機会の欠如が、本来危険ではないと認識されるはずのもの(ピーナッツ・甲殻類・麦など)に対する免疫システムの過剰反応を引き起こします。これらの過剰反応は、アレルギーや食品過敏症の大きな原因の一つとなり、こういった不調が増加傾向にあることの要因です。アメリカでは、清潔であることにフォーカスしすぎることで、様々な細菌に触れる機会が失われています。また私たちは莫大な量の抗生物質を使用しています。例えば、アメリカでは2歳になるまでの間に、最大5回抗生物質にさらされています。これらは、腸内の細菌の多様性を減少させ、更には食べ物や細菌と免疫システムとの通常の関係性を保つ力を減退させます。

小さな子供がいる親御さんは、子供たちを細菌のいる世界から切り離して育てるべきではないことを心に留めてください。ペットと触れあうことや、泥だらけになって遊ぶことはとても良いことです。このように細菌にさらされることは、免疫システムに良い影響を与え、強化するのです。

日本でもアレルギーを引き起こす原因は腸内細菌のバランスだと言われ、研究も進んでいます。また、感染症対策のひとつ、免疫力を高める方法として良質な腸内細菌を育むことに注目が集まっています。感染症対策で除菌も大切ですが、自然の中で細菌と触れる機会を子供達に与えたいものです。by goop Japan

※本記事は下記の元記事をベースに作成しています。
https://goop.com/wellness/health/gut-based-immunity/

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